粗大ゴミはどう処分したらいいですか?
粗大ゴミの処分には、自治体の回収を申し込む方法、不用品回収業者に依頼する方法などがあります。処分したいものの大きさや量、急ぎかどうかによって選ぶとスムーズですよ。
「粗大ごみって、どう申し込めばいいの?」「ネットで済むの?それとも電話?」「どこに出せばいい?」「処理券って、どこで買うの?」新宿区で初めて粗大ごみを出そうとしたとき、こんなふうに疑問が次々と湧いてくるのはごく自然なことです。しかも、慣れない手続きとなれば、「間違って回収してもらえなかったらどうしよう…」と不安になるのも無理はありません。
実は、新宿区では粗大ごみの出し方にいくつか選択肢があります。区の公式サービスを利用して予約・処分する方法もあれば、不用品回収業者に頼んで一気に片付けるという手段もありますし、品物によってはリユースやリサイクルという選択も可能です。どれを選ぶかによって、費用やスピード、手間のかかり具合は大きく変わってきます。
この記事では、新宿区で粗大ごみを処分する方法について、申し込みの流れから処理券の購入と貼り方、収集当日のルールまで、はじめての方でもスムーズに進められるように、ひとつずつ丁寧に解説していきます。「早く片づけたい!」という方に向けた即日対応の方法についても触れているので、急ぎのケースにも安心です。スムーズかつ安心な粗大ごみ処分を一緒に始めましょう!
早稲田大学文学部卒。在学中、不用品回収特化型メディア「不用品回収の窓口」を開発・運営。ハウスクリーニング・お庭仕事・害虫駆除の領域にも精通し、1000社を超える出張業者の業務改善や集客改善に注力。環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、ゴミ問題解決に取り組んでいる。暮らしの悩み領域に関する多様な記事の執筆・監修も担当。
目次
新宿区で「粗大ゴミ」に該当するものとは?

これ、普通の燃えるゴミで出していいのか、それとも粗大ゴミなのか悩んでて…。
新宿区ではサイズによってゴミの分類が変わるんです。30cmを超えるものは粗大ゴミとして出すのが基本になりますよ。
「これ、普通ごみで出して大丈夫かな?」「大きいけど分解すればOK?」新宿区でごみを出すときに、そんなふうに戸惑ったことはありませんか?見た目では判断しにくいものも多く、間違えて出してしまうと回収されずに残ってしまうこともあるので、事前の確認がとても大切です。
新宿区の粗大ゴミの種類
新宿区では、家庭ごみのうち、一辺の長さがおおむね30cmを超えるものを「粗大ごみ」として扱っています。つまり、家具や家電のうち比較的大きなサイズのものが該当します。たとえば、新宿区で粗大ごみにあたる代表的な品目には、次のようなものがあります。
- 家具類(本棚、タンス、ベッドなど)
- 家電製品(扇風機、電子レンジ、掃除機など)
- 寝具類(布団、マットレスなど)
- 自転車やベビーカー、キャリーケース
「まだ使えるけど手放したいもの」「壊れてしまって処分したいもの」など、サイズが大きめの生活用品は、基本的に粗大ごみに該当することが多いです。
よくある誤解が、「大きな棚や家具もバラバラにして出せば、普通ごみとして処理できるのでは?」というもの。しかし新宿区では、解体後の大きさや材質、パーツの種類によっては、やはり粗大ごみとして申請・処理が必要になるケースが多くあります。特に、木材や金属パーツが含まれるアイテムは、素材ごとに分別が必要だったり、特定の処理方法が求められる場合もあるので、「分解すれば大丈夫」と自己判断せずに確認するのが安心です。
「これは粗大ごみかな?」と少しでも迷ったときは、新宿区の粗大ごみ受付センターに相談するのがおすすめです。処理券を購入して出したのに対象外だった、という事態は避けたいもの。間違いのない方法で、スムーズに処分を進めましょう。
自治体では回収できないもの
「粗大ごみで出せば、だいたいのものは新宿区が引き取ってくれるでしょ?」そう思って、うっかり出してしまったことはありませんか?実は、新宿区では粗大ごみとして受け付けていない品目も意外と多く存在します。これは法律上、専門の回収ルートが義務づけられているものや、安全面・処理方法の都合から家庭ごみとして扱えないものが含まれているためです。
種類 | 品目 |
---|---|
家電4品目 | エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビ |
パソコン | ノートパソコン、デスクトップパソコン、ディスプレイ |
危険物 | 灯油・ガソリン・軽油などの燃料類、スプレー缶、カセットボンベ、ライター、シンナー・接着剤・溶剤類、塗料、農薬・殺虫剤・漂白剤などの薬品類、バッテリー、ガスボンベ |
適正処理困難品 | 消化器、耐火金庫、ピアノ、自転車、バイク、タイヤ、マッサージチェア、土・石・砂・レンガ、医療系廃棄物 |
事業系ゴミ | お店や会社で使っていた業務用の什器やオフィス家具など |
こうしたものを誤って粗大ごみとして出してしまうと、回収されずにそのまま残されてしまい、処理券が無駄になってしまうこともあります。回収できない理由が書かれた貼り紙が付いたまま…というのも、できれば避けたいですよね。「これは新宿区で回収してくれるのかな?」と少しでも不安を感じたら、一度立ち止まって確認することが大切です。ほんのひと手間ですが、それが結果的に時間も手間も無駄にしないコツです。
なお、この記事の後半では「新宿区では粗大ごみで出せないものの具体例」や、それぞれの正しい処分方法(リサイクル法対象品や民間の回収手段など)についても詳しく解説しています。処分ミスで困る前に、あわせてチェックしてみてください。
粗大ゴミの処分方法を比較|【新宿区VS回収業者】

粗大ゴミって、自治体に頼むのと回収業者にお願いするの、どっちがいいんでしょうか?
どちらにもメリットがあるので、自分に合った方法を選ぶのがコツです。それぞれの特徴を簡単にまとめるので、目的や状況に応じて、どちらがぴったりか、一緒に確認してみましょう。
新宿区で粗大ごみを処分する際には、主に2つの方法があります。ひとつは「新宿区の粗大ごみ受付センター」に申し込む自治体の回収サービス。もうひとつは、民間の不用品回収業者に依頼する方法です。どちらにも良い点・気をつけたい点があり、「どっちが正しい」というものではありません。大事なのは、ご自身の状況や希望に合った方法を選ぶことです。
比較項目 | 新宿区の自治体回収 | 不用品回収業者 |
---|---|---|
料金 | 安い(300円〜) | 高い(3,000円〜) |
予約 | 数日〜2週間前後 | 最短即日対応あり |
搬出 | 自力で指定場所まで | 室内から搬出してくれる |
安全性 | 安心・確実 | 業者の選定に注意が必要 |
たとえば、「費用をなるべく抑えたい」「処分する品が1~2点程度」という場合には、新宿区の自治体回収がもっともリーズナブルな選択肢です。申し込み後に処理券を購入して品物に貼り、指定日に決められた場所に出すだけでOK。1点あたり数百円から1,000円前後で済むため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
ただし、回収は完全予約制のため、申し込みが集中する時期(引っ越しシーズン・年末年始・月末など)には希望日が埋まってしまい、1〜2週間以上先の回収になることもあります。また、マンションの上階に住んでいる場合や、エレベーターのない建物では、自分で粗大ごみを指定場所まで運ぶ必要がある点にも注意が必要です。
一方で、「すぐに処分したい」「自分では運び出せない」「量が多すぎて手がつけられない…」という場合には、不用品回収業者を利用する方法が便利です。費用は少し高くつくものの(目安として数千円〜)、即日や翌日対応が可能な業者も多く、玄関先まで来て搬出・分別・積み込みまですべて対応してくれるので、とにかく手間がかかりません。
高齢の方や一人暮らしの方、引っ越しや遺品整理で大量のごみが出る場合などは、業者のサポートで一気に解決する選択肢がぴったりです。また、業者によっては新宿区内で回収できない家電リサイクル法対象品(テレビ・冷蔵庫など)もまとめて引き取ってくれることがあり、煩雑な手続きをまとめて済ませたい人にもおすすめできます。
処分方法に正解はありません。「価格を抑えるか」「スピードを優先するか」「手間をかけるか、任せるか」それぞれのライフスタイルに合った方法を選び、納得のいく粗大ごみ処分を進めてくださいね。
新宿区の粗大ゴミ回収の流れ

新宿区で粗大ごみを出すとなると、「手続きが面倒そう…」と感じる方もいるかもしれません。でもご安心ください!実際はそこまで複雑ではなく、流れさえ把握しておけば、初めての方でも戸惑うことなくスムーズに進められます。「何から始めればいいのか分からない…」という方は、まずこの流れをざっくり掴んでおくと安心です。
① 粗大ゴミ受付センターに申し込む
【電話での申し込み方法】
電話から申し込みたい方は、「新宿区 粗大ごみ受付センター(03-5304-8080)」へ連絡をしましょう。受付時間は月曜〜土曜の朝8時〜夜7時までとなっており、日曜・年末年始は休みなので注意が必要です。オペレーターに以下の内容を伝えると、スムーズに予約が取れます。
- 氏名・住所・電話番号
- 粗大ゴミの品目・サイズ・個数
- 希望の収集日
「これって粗大ごみに入るのかな?」「サイズがあいまいなんだけど…」といった質問にも丁寧に対応してくれるので、迷ったら遠慮せずに聞いてみるのがおすすめ。特に「人と話したほうが安心できる」という方には、電話申し込みがぴったりです。
【インターネットでの申し込み方法】
「日中は忙しくて電話の時間が取れない…」という方や、「ネットで済ませたい派」の方には、新宿区の「粗大ごみ受付センターWebサイト(※)」からの申込みが便利です。オンラインなら24時間いつでも受付可能なので、思い立ったときにすぐ手続きができるのが魅力。
入力項目は電話申し込みとほぼ同じで、住所や品目、点数などを入力するだけ。迷うことも少なく、慣れていれば5分ほどで完了します。申し込みが終わると「受付番号」が発行されるので、処理券にその番号を記入するためにメモやスクショを残しておきましょう。
なお、混雑する時期(引っ越し前後・月末など)には、Webのほうが電話よりも空きが多いケースもあるので、両方をチェックして比較するのも良い作戦です。
② 粗大ゴミ処理券を購入する
申し込みが完了したら、次のステップは「粗大ごみ処理券(シールタイプ)」の準備です。新宿区では、回収費用に応じた金額分の処理券を、出す品物1点ごとにしっかり貼るルールとなっています。処理にかかる金額は申し込み時に教えてもらえるので、その案内に従って必要な金額分のシールを用意しましょう。
新宿区で使える処理券は以下の2種類です。組み合わせて使うことで、必要な料金に対応します。
- A券(200円)
- B券(300円)
たとえば、回収費用が500円の場合は「A券1枚+B券1枚」でOKということになります。ただし、貼り間違いや金額不足があると、当日回収してもらえない場合もあるので要注意です。
処理券は、新宿区内の以下のような場所で購入できます。
- コンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)
- スーパー(まいばすけっとなど)
- 一部の郵便局や地域の取扱所
お店によっては一時的に売り切れていることもあるので、心配なときは事前に電話で在庫を確認しておくと安心です。処理券は1枚から購入可能で、使用期限もありません。余ってしまった場合でも、次回の粗大ごみ処分に使えるため、無駄にはなりません。
「何円分必要だったかな?」「この家具にはどの券を貼ればいい?」と迷ったときは、新宿区の粗大ごみ受付センターに問い合わせれば丁寧に教えてくれます。処理券の準備は、回収をスムーズに進めるための大切なステップ。購入・記入・貼り忘れがないよう、余裕を持って準備しておきましょう!
③ 粗大ゴミ処理券に必要事項を記入する
処理券を買ったら、すぐにゴミに貼りたくなるところですが……その前に忘れずにやっておきたいのが、処理券への記入です。新宿区では、以下の3点を処理券に書いておくことが決められています。
- 収集予定日
- 受付番号
- 氏名(もしくは名字のイニシャル)
この3つが記入されていないと、「ちゃんと申し込んだのに回収されなかった…」というトラブルの原因になりかねません。スムーズに引き取ってもらうためにも、しっかりと記入しておきましょう。
書くときは、水に強い油性マジックや耐水性ペンを使うのがおすすめです。特に雨の日や梅雨の時期など、処理券が濡れると字がにじんで読みにくくなることもあるので、読みやすさにも気を配りたいですね。また、処理券はシールタイプになっているため、貼る前に記入を済ませるのが基本です。あとから書こうとすると、家具の表面が凸凹していて書きづらかったり、字がかすれてしまったりすることがあります。
ほんのひと手間ですが、ここを丁寧にやっておくだけで、回収がスムーズに進みます。せっかく準備した処理券を無駄にしないためにも、最後まで気を抜かずに仕上げましょう!
記入ってそこまで厳密じゃなくても大丈夫ですよね?
いえ、意外と見落としがちですがとても大事なんです。書き忘れや不備があると回収されないこともあるので、丁寧に書いておきましょうね。
④ 粗大ゴミ処理券を粗大ゴミに貼る
処理券に必要な情報を書き終えたら、いよいよ粗大ごみ本体に処理券を貼りつける工程です。新宿区では、品目ごとに1枚ずつ、目につきやすい場所へ貼ることがルールになっています。
例えばタンスや本棚なら、引き出しの表面や扉部分など平らで見やすい位置がベスト。マットレスやカーペットなどの柔らかいものは、真ん中あたりの目立つ面に貼ると分かりやすいですよ。もし裏面や横の見えにくい位置に貼ってしまうと、作業員の方が処理券に気づけず回収されない可能性もあるので注意しましょう。
風の強い日や雨の日には、処理券がめくれてしまったり、はがれて飛んでいってしまうことも。そんなときは、透明なビニールテープやガムテープなどで四隅をしっかり固定しておくと安心です。「ちゃんと貼ったつもりだったのに、翌朝見たら地面に落ちてた…」なんてことになると、もう一度手配し直す羽目に。出す前に処理券がきちんと貼れているか、一度目視でチェックする習慣をつけると安心ですよ。
処理券の貼り方は、見落とされないように気を配るのがポイント。ほんのちょっとした工夫が、当日のスムーズな回収につながります。自分にも、作業してくれる人にも優しい貼り方を心がけましょう!
処理券って、どこに貼ればいいんでしょう?適当に貼っちゃダメですか?
見える場所に貼るのが大前提です。回収作業員が一目で確認できる位置に貼っておけば、安心ですよ。
⑤ 粗大ゴミを指定場所に出す
処理券の記入も貼り付けも済んだら、あとは粗大ごみを新宿区指定の場所に出すだけです。新宿区では、申し込み時に案内された収集日の朝8時までに、指定された場所へ出しておくことがルールになっています。基本的には以下のような場所が搬出先になります。
- 一戸建ての場合:自宅の玄関先
- マンション・アパートの場合:建物内のごみ集積所や管理人指定のスペース
ただし、マンションの管理形態や立地(たとえば交通量の多い通り沿いなど)によっては、特定の搬出場所が指定されることもあるので、申し込み時の案内メールや電話内容はしっかり確認しておきましょう。
「朝はバタバタするし、前日の夜に出しておこうかな…」ついそう考えてしまうかもしれませんが、新宿区では前日夜の排出は禁止されています。回収ルールを守らずに出してしまうと、以下のようなトラブルにつながる可能性も。
- 不法投棄と誤解される可能性
- 通行やご近所への迷惑になるケース
- 雨や風で処理券が剥がれるリスク
せっかく申し込んでも、出す時間や場所を間違えると回収してもらえないケースがあるため注意が必要です。正しく出すことで、作業員の方もスムーズに収集でき、こちらも安心して処分を終えられます。ルールを守って気持ちよく、そして確実に処分を終えましょう!
前日の夜に出しておいた方が安心かなと思ったんですけど、それでも大丈夫ですか?
実はそれNGなんです。新宿区では「収集日の朝8時まで」がルールなので、必ず当日の朝に出してくださいね。
新宿区で粗大ゴミ搬出が困難な方

自分で粗大ゴミを搬出できない場合はどうしたらいいですか?
ご安心ください。新宿区では、高齢の方やお体が不自由な方を対象に、粗大ゴミを室内から運び出す支援制度がありますよ。事前の申請が必要ですが、条件に合えば区の職員が手伝ってくれますので、一人で無理をせず、まずは相談してみましょう。
「重たい家具を外まで運べない…」「一人暮らしで誰にも頼れない」「階段しかない古い建物で心配…」そんな事情で粗大ごみの搬出に不安を感じている方も、少なくないのではないでしょうか。無理に動かそうとしてケガをしてしまう前に、新宿区が提供するサポート制度を上手に使うのがおすすめです。体力に自信のない方や、事情があって手伝いを頼めない方も、あきらめずにまずは相談してみてください。
粗大ゴミを運び出すのが難しい方へのサポート
新宿区では、高齢の方や障がいのある方などを対象に、区の職員や委託業者がご自宅の中から粗大ごみを運び出すサポートを行っています。通常は収集場所まで自力で出す必要がありますが、あらかじめ申請しておけば、室内からの搬出を区側が対応してくれるケースもあるんです。この制度を利用するには、申し込み前に事前相談・申請が必要となりますが、対象になるか分からない…という段階でも、まずは相談してみてOKです。
「玄関先まで持っていけないから申し込めない…」と悩んでいる方も、遠慮せずに一度、新宿区粗大ごみ受付センターか区役所へ問い合わせてみましょう。なお、こうした支援サービスは日程調整に時間がかかることもあるため、早めの連絡が安心です。
粗大ゴミ処理手数料減額の対象者
「粗大ごみを出したいけど、処理券の料金がちょっと負担で…」そんなときにも、新宿区には頼れる制度があります。新宿区では、一定の条件に該当する方に対して、粗大ごみの処理手数料が減額または免除される仕組みが用意されています。以下のいずれかに当てはまる方は、対象になるケースがあります。
- 生活保護受給者
- 児童扶養手当受給者
- 特別児童扶養手当受給者
この制度を利用するためには、申込み時または事前に証明書類の提示が必要です。手続き方法や対象条件については、新宿区の粗大ごみ受付センターに確認するのが確実です。「自分も該当するか分からないけど…」という段階でも問題ありません。使える制度をうまく活用して、経済的な負担も減らしながら安心して粗大ごみを処分していきましょう。
新宿区で粗大ゴミの持ち込み処分はできる?

粗大ゴミって、持ち込みで処分できますか?
新宿区では残念ながら、粗大ゴミの持ち込み処分はできません。収集専用の仕組みになっているので、基本的には申し込みをして回収してもらう形になりますよ。
「時間がないから、粗大ごみを自分で持って行ってすぐに処分できたら楽なんだけど…」そんなふうに思ったことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、新宿区では粗大ごみの自己搬入(持ち込み処分)は対応していません。一部の自治体では清掃工場などに自分で粗大ごみを持ち込めるケースもありますが、新宿区内にはそうした受け入れ施設はないため、必ず事前に申し込んで、区の回収を利用する必要があります。
そのため、「退去日が迫っている」「今すぐ処分したい」など、急ぎで対応したい場合は自治体回収では間に合わないことも。こうした場合には、民間の不用品回収業者を利用する方法が現実的な選択肢になります。費用はやや高めになる傾向はありますが、そのぶんサービス内容は充実しています。即日や翌日の回収に対応してくれるほか、室内からの搬出もお任せできたり、分別や袋詰めも不要な場合が多く、スピードと手間の少なさが大きな魅力です。スピード重視・手間をかけたくない方にはぴったりです。
「できるだけ安く済ませたいときは自治体回収」、「急ぎのときや手が回らないときは業者を使う」といったように、状況に応じて使い分けるのが賢い粗大ごみ処分のコツです。
自治体で粗大ゴミとして回収できないもの

「一辺30cm以上のもの」なら、全部粗大ゴミとして出せるんですよね?
実はそうとも限らないんです。法律や安全面の理由で、自治体では回収できないものもあるんですよ。
新宿区の粗大ごみ回収は、家具や寝具などの大型ごみに幅広く対応していますが、「大きければ何でも出せる」というわけではありません。実は、法令や安全面の理由から、新宿区では回収できない品目もいくつか存在しています。
知らずに出してしまうと、「これは収集できません」という貼り紙が付けられて戻ってきてしまうケースも。
そんなトラブルを避けるために、ここでは新宿区で粗大ごみとして出せない主なアイテムとその正しい処分方法をご紹介します。
① 家電リサイクル法対象の家電製品
見た目が大きくても、自治体では回収できない家電があることをご存知ですか?新宿区では、「家電リサイクル法」の対象となっている家電製品については、粗大ごみとして出すことができません。対象となるのは、次の4品目です。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
これらは資源を再利用するため、専用のルートで処分しなければならないことが法律で定められています。そのため、新宿区の粗大ごみ受付センターに申し込んでも、収集してもらえないのです。処分するには、家電を買い替える際に、販売店に引き取りを依頼するか、指定引取場所やリサイクル受付窓口へ持ち込む必要があります。どちらの方法でも、「家電リサイクル券」を購入する必要があり、機種やメーカーによって1,500円〜3,000円前後のリサイクル料金がかかります。
たとえば、冷蔵庫を新しく買い替えるタイミングであれば、配送と同時に古い製品を引き取ってくれるケースが一般的です。販売店にあらかじめ相談しておけば、運搬や手続きの手間を減らしてスムーズに処分できます。「回収してもらえると思って出したのに、収集されなかった…」という残念な事態を避けるためにも、処分前にその家電がリサイクル法の対象かどうかを確認しておくことが大切です。
②パソコン
「パソコンって大きいし、粗大ごみとして出せるんじゃないの?」と思ってしまいがちですが、新宿区では、パソコン本体やモニターは粗大ごみの対象外です。これは新宿区に限らず、全国共通のルール。家庭用パソコンは「資源有効利用促進法」に基づき、メーカーが回収・リサイクルを行う仕組みになっているため、自治体では収集していません。
まず確認したいのが、処分予定のパソコンに「PCリサイクルマーク」が付いているかどうか。このマークがあれば、製造元のメーカーが無料で回収してくれるケースがほとんどです。手続きは、各メーカーの公式サイトにあるリサイクル受付フォームから申し込みが可能。申し込み後は、送付用の伝票が届き、宅配便で自宅から送るだけという流れが一般的です。
「PCリサイクルマークが付いていない」「自作PCや古すぎてメーカーが対応していない」そんな場合は、回収時にリサイクル料金(およそ3,000円前後)が必要になることがあります。また、キーボード・マウス・スピーカー・外付けHDDなどの周辺機器も新宿区では粗大ごみとして出せません。これらは、パソコン専門のリサイクル事業者や不用品回収業者にまとめて依頼するのが現実的な方法です。
パソコンを処分するときに絶対にやっておきたいのが、個人データの削除です。写真、メール、パスワード、クレジットカード情報などがそのまま残っていると大変危険です。処分前には、ハードディスクを物理的に取り外すか、データ消去ソフトで初期化を行いましょう。「自分でやるのは不安」「手間をかけたくない」という場合には、データ消去付きの回収業者にお任せする方法もあります。回収からデータ削除、リサイクルまで一括対応してくれる業者なら、安心して任せられます。
③危険物・適正処理困難物
見た目は粗大ごみに見えても、実は新宿区では回収してもらえない品目もあります。こうしたものは、火災や事故のリスクがあったり、専門的な処理が必要な「適正処理困難物」と呼ばれるもので、粗大ごみとしても、普通ごみとしても出すことができません。たとえば、以下のようなものは新宿区では回収対象外です。
- 消化器
- 灯油・ガソリン・軽油などの燃料類
- 塗料・スプレー缶
- バイクやタイヤ、バッテリー類
- 農薬・殺虫剤・漂白剤などの薬品類
- ピアノ
- 耐火金庫
- 医療系廃棄物
このようなものは、誤って収集車に積み込むと火災や爆発の原因になることもあり、非常に危険です。特に、スプレー缶やリチウム電池入りバッテリー類などは、わずかな残量が思わぬ事故につながる可能性があるため、処分方法には十分な注意が必要です。
こうした危険物や特殊品の処理で困ったときは、次のステップを参考にしてみてください。
- 購入したお店に回収サービスがあるか問い合わせてみる
- 不用品回収業者や専門業者に見積もり・引き取りを依頼する
- 新宿区の清掃事務所や環境清掃部門、または区の公式サイトで対象外品目をチェックする
「これは出しても大丈夫かな?」と迷ったときは、自己判断せず、事前に確認することが大切です。誤って出して戻されるだけならまだしも、最悪の場合は事故の引き金になってしまうおそれもあります。処分に困ったときは、まずは「調べる・相談する」を忘れずに。少しのひと手間が、トラブル回避と安全につながります。
④ 事業系粗大ゴミ
新宿区の粗大ごみ収集は、あくまで家庭から出る不用品が対象です。そのため、オフィスや店舗などで使われていた家具や設備などの「事業系粗大ごみ」については、区では回収していません。たとえば、以下のようなものはすべて家庭用ではなく業務用扱いとなり、自治体の回収対象外になります。
- 事務机・オフィスチェア
- 店舗用レジカウンターや陳列棚
- パーテーション、什器類
- コピー機、業務用ラック
こうしたものは、事業活動から出た廃棄物=産業廃棄物扱いとなるため、新宿区では引き取らず、専門の回収業者や産業廃棄物処理業者に依頼する必要があります。特に注意したいのが、小規模店舗やフリーランス・個人事業主の方。見た目は家庭用に見えても、業務に使っていたというだけで回収対象外になるケースもあるため要注意です。
「見た目は普通のイスだけど、仕事で使ってたし大丈夫かな…」そんな風に迷ったら、新宿区の粗大ごみ受付センターや清掃事務所に一度相談しておくのがおすすめです。家庭ごみとして申し込んでも、収集当日に「これは対応できません」と置き去りになってしまう例も実際にあります。
収集スタッフとのトラブルを防ぐためにも、事業使用の可能性がある品物は、必ず事前確認をしておくのが安心です。早めに処分方法を検討し、民間業者との比較検討も視野に入れて動くのがスムーズな処分のコツです。
引越し・急ぎの粗大ゴミの処分はどうする?

「もうすぐ退去なのに、粗大ごみの手配ができてない…」そんなふうに焦ってしまうこと、ありませんか?新宿区でも、粗大ごみの回収を依頼するには事前の予約が必須です。ここでは、「時間がないとき、どうやって処分すればいいのか?」という視点から、急ぎの場合に使える方法や、依頼前に気をつけたいポイントをわかりやすく紹介しますね。
新宿区の自治体回収はすぐに依頼できる?
新宿区の粗大ごみ回収は、申し込みから収集日まで少し時間がかかるのが現状です。通常でも、予約後に実際の回収日が来るまで7〜10日前後。引越しシーズンの3〜4月や、年末年始・ゴールデンウィーク前後などは、2週間以上先まで埋まっていることも珍しくありません。
特に、土日をまたぐタイミングや、月末の退去ラッシュが重なる時期は注意が必要です。「回収日が間に合わず、家具だけ残したまま引越すことになってしまった…」というケースも実際に起きています。
粗大ごみを出す予定が少しでも見えてきたら、できるだけ早めに予約を入れておくのが鉄則です。たとえば、引っ越しの日程が決まったタイミングで申し込んでおくと安心ですし、「これは処分するかどうか迷ってるな…」というような品も、ひとまず候補としてリストにしておくと後々ラクになります。
ちょっとした準備ですが、こうした心がけがあとで慌てずに済むコツになります。もちろん、余裕を持って申し込めるなら、新宿区の自治体回収は料金も良心的でとても便利です。スケジュールにゆとりがある方は、ぜひ計画的に活用してみてくださいね。
もう来週引越しなんですけど、今からでも自治体に申し込めますか?
申し込みはできますが、混雑時期だと間に合わないことも…。急ぎなら民間の回収業者も検討してみてくださいね。
不用品回収業者を利用する
「そんなに待っていられない…」「明日には退去しなきゃいけない…」そんな切羽詰まった状況では、不用品回収業者を頼るのが現実的かつスピーディーな選択肢です。新宿区内にも、当日中の回収に対応してくれる業者は多数あり、時間帯の指定や、夜間・早朝の対応など、スケジュール面でもかなり柔軟に対応してもらえるのが大きな魅力です。
また、自治体の回収とは違って、分別や搬出の手間がかからないのも大きなメリット。たとえば、重たい家具や家電も、室内からそのまま運び出してくれるため、「力仕事が不安」「高齢で搬出が難しい」といった方でも安心して利用できます。
もちろん、費用は自治体の回収と比べて高めにはなりますが、そのぶん、スピード・手間の少なさ・確実性といった面で得られる価値は非常に大きいといえるでしょう。「仕事が忙しくて準備に時間をかけられない」「ギリギリまで家具を使っていたい」そんな方にとっては、不用品回収業者は心強い味方になってくれるはずです。
業者って高そうなイメージあるけど…やっぱり便利なんですね。
たしかに費用は少しかかりますが、そのぶんスピードも安心感も抜群です。時間を優先したい方には特におすすめですよ。
よくある質問(FAQ)
Q. 粗大ゴミの申し込みは何日前までにすればいい?
A. 通常は収集希望日の7〜10日前までに申し込むのが安心です。新宿区は単身世帯や引越しが多いため、3〜4月や年末年始などは2〜3週間前でも予約が取れないことがあります。引越し日が決まり次第、早めに申し込みましょう。
Q. 粗大ゴミ処理券はどこで変えますか?
A. 新宿区内のコンビニ(セブン-イレブン・ファミリーマート・ローソン等)や一部のスーパー・郵便局で購入できます。販売場所によっては在庫切れのこともあるので、心配な方は事前に店舗へ確認しておくと安心です。
Q. 回収日を変更・キャンセルしたい場合はどうすればいい?
A. 新宿区粗大ごみ受付センターに電話で連絡してください。原則として収集日前日までであれば、変更やキャンセルが可能です。
Q. 新宿区に住民票がなくても申し込めますか?
A. 実際に新宿区内に滞在・居住していれば、住民票がなくても受付可能な場合があります。たとえば「引っ越し直前で住民票がまだ移っていない」といった状況でも対応できることがあるので、事前に受付センターへ相談してみてください。
Q. 粗大ゴミと不燃ごみの違いは?
A. 一辺30cm未満で家庭用サイズのもの(例:鍋、やかん、割れた皿など)は不燃ごみ。30cm以上は粗大ゴミとして扱われます。
Q. 夜間や早朝に出してもいいですか?
A. 出すタイミングは収集当日の朝8時までと決められています。前夜に出すのは基本的に避けましょう。特に駅近・商業エリア・人通りの多いマンションでは、不法投棄と誤解される恐れもあるため注意が必要です。
Q. 粗大ゴミは出す前に分解しても大丈夫?
A. 分解しても、パーツの1つでも30cmを超えれば粗大ごみ扱いです。また、分解により破損やケガの恐れがある家具は、そのまま出したほうが安全な場合もあります。迷ったときは受付センターへ確認を。
Q. 高層マンションやオートロック物件では、どこに出せばいい?
A. 新宿区では、集合住宅の出し方は物件ごとにルールが異なるため、必ず管理会社または管理人に確認を。オートロック物件では1階エントランス外や、集積所への鍵アクセスの有無など、細かい確認が必要です。
Q. 外国籍でも粗大ごみを申し込めますか?
A. はい、外国籍の方でも新宿区に在住していれば利用可能です。受付センターでは、日本語が不安な方向けに対応言語ガイドや通訳支援がある場合もあります。必要に応じて相談を。
まとめ
新宿区で粗大ごみを処分するには、「申し込み → 処理券の準備 → 決められた場所への搬出」という、3つの基本ステップを踏むのが基本ルールです。最初は少し手間がかかりそうに感じるかもしれませんが、実際にやってみると意外とシンプル。一度流れを覚えてしまえば、次回からは迷わず進められるはずです。
「費用はできるだけ抑えたい」「計画的に処分したい」なら、新宿区の自治体による回収サービスが安心で経済的。一方で、「急ぎで片づけたい」「大きな家具を一人で運び出すのは難しい」などのケースでは、不用品回収業者を活用するのも現実的な選択肢です。どちらの方法にもメリットがありますので、ご自身の状況やタイミングに合わせて、無理のないやり方を選ぶことがポイントです。
もし「これは粗大ごみで出せるの?」「処理券は何円分?」といった疑問が出てきたときは、新宿区の粗大ごみ受付センターや公式ホームページを確認すれば、正確な情報が手に入ります。ほんの少しだけ前もって動いておくことで、粗大ごみの処分はぐっとラクになります。気持ちよくスッキリ片づけて、新しい暮らしのスタートを切ってくださいね。
早稲田大学文学部卒。在学中、不用品回収特化型メディア「不用品回収の窓口」を開発・運営。ハウスクリーニング・お庭仕事・害虫駆除の領域にも精通し、1000社を超える出張業者の業務改善や集客改善に注力。環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、ゴミ問題解決に取り組んでいる。暮らしの悩み領域に関する多様な記事の執筆・監修も担当。